排卵しているかどうかを基礎体温表やおりもの、卵胞細胞のサイズと排卵検査薬で知る方法を紹介

今回はタイミング法で妊娠率を上げるための最重要ポイントについてお伝えします。
タイミング法で頑張っているのになかなか結果が出ない。
生理がくるたびに気分が落ちる。
こういう悩みを持っている方は初診の患者さんに多いです。
ほんの少しタイミング法の取り組み方を変えるだけで結果が出る方もいるのでぜひ今回お伝えする方法を試してみてください。
それでは内容です。
この記事のもくじ
排卵のタイミングが妊活には重要
タイミング法で最も重要なこと。
それは排卵日を正確に予想することです。
なぜタイミング法で結果を出すために排卵日を知ることが大事なのか?
それは卵子が受精可能な時間が非常に短いということに理由があります。
以前は卵子は排卵されてから24時間寿命があると言われていました。
しかし最近の研究では受精可能な時間は5~6時間とも12時間とも言われています。
なので、排卵のタイミングを正確に予測してタイミングをとることが重要になってきます。
アプリによる排卵日予測
初診の患者さんでよくあるパターンがスマホに入れているアプリに従って排卵日を認識しているパターンです。
ただアプリに従っている人の中には実際がずれている人もいます。
私は手首のところの脈を見て高温期か低温期かを判断するのですが、アプリでは排卵前なのにすでに実際は排卵後の脈をしている場合が結構あります。
逆のパターンももちろんあります。
なので患者さん自身が認識している排卵日が脈と比べて大きくずれている場合は病院でエコーを確認してもらっています。
するとやっぱり認識してた日数と実際の排卵日がズレているパターンがあります。
ではどうやって正確な排卵日を予測するのか?
排卵しているか知るには
排卵日を予測する方法は大まかに四つあります。
一つは基礎体温をつけること 。
二つ目に尿検査による排卵チェック。
三つ目は体の変化、おりものの状態や身体の張りなどです。
四つ目は病院でのエコーによる卵胞細胞の大きさのチェック。
最初の三つは病院へ行かなくても自分で調べることができます。
なのでまだ妊活を始めたばかりで病院へ行くのにハードルがあるようという夫婦にも有効です。
で、大事になってくるのがこの中のどれかを使って排卵を予測するということではありません。
複合で排卵日を予測してください。
というのも本当に正確な排卵日というのは誰にも分かりません。
排卵して、ああこのタイミングだったんだなぁと認識できるのが正直なところです。
つまり、どの指標もドンピシャで言い当てられるわけではないので複合で・・・
おそらくここが一番可能性が高いだろうなぁというところを割り出してください。
排卵日を知るツールの特徴を紹介
それぞれ排卵日を予測するツールのメリットデメリットを深掘りしてみていきましょう。
基礎体温表で排卵日を探る
まず基礎体温は指標の中でも最も正確性が低いと思ってください。
基礎体温とは非常にデリケートなものなので、例えば前日と今日で布団をしっかりかけていたか否かだけでも体温が変わってきます。
一般的には排卵後から体温が上がると言われています。
ただかなり個人差があり、体温自体はガクッと下がる前日に排卵する人もいるし、 下がってから2~3日して 排卵すると言う人もいますので個人差があります。
なので基礎体温表の活用方法としては毎週期つけることによって自分自身のバイオリズムの傾向をつかみ、だいたい私は何日目ぐらいに排卵だなという予測ができるようになるということです。
排卵検査薬で探る
次に尿検査による排卵チェッカーですが、これは LH サージというものに反応します。
LH サージとは脳から卵巣に送られる、排卵してくださいねという命令のようなものです。排卵する直前に黄体化ホルモンというホルモンが短時間に多く分泌されます。
これを LH サージと呼ぶんですが一般的には LH サージが開始されてから36時間以内に排卵が行われると言われています。
そしてこの LH サージ自体は約1日あるのですが急激に分泌が高まる時間は8時間とも14時間とも言われています。
そして尿検査で LH サージを認識できるのはこの急激に分泌が 高まる短い間に反応するように設計されています。
というか高い LH レベルに反応するような試薬です。
なので排卵日を予測するために排卵前から排卵チェッカーも使うんですが、これを一日一回しか使用しないでいると LH サージの急激に分泌するタイミングを見逃す可能性があります。
急激に分泌するのがこの薄い紫から濃い紫の部分です。
この LH サージのピークの時間が約8時間から14時間と言われています。
でこのグラフの縦の指標。
これは LH のレベルつまりどれぐらい分泌しているかという濃度みたいなものを表しています。
今この図では25のレベルで黄色い線が書いてあります。
これは排卵チェッカーによって大分異なるのですが感度の良い排卵チェッカーであればもっと20とかで反応し始めます。
なのでどの排卵チェッカーを使うかも値段を鑑みながら色々精査してく必要もありますね。
というのもなぜ値段の事を言ったかと言うとこれを多くの方が1日に一回しか使わないというような使い方をしているパターンが多いからです。
結論から言うと1日に3回使ってほしいのです。
その理由をこの図を見ながら説明しますね。
例えばこういうパターンがあります。
月曜日の朝7時に検査をすると LH のレベルが赤の矢印付近だったとしましょう
ちょっと反応してるけどまだだなぁという風に思ったとします。
しかしこの後午前から午後にかけてぐぐっと LH の分泌量が増えてくるわけです。
しかしこの LH が増えるエルエイチサージはピークの時間が8時間から14時間と言われていますから例えば 10時から LH サージのピークが始まっていたとしたらもうその日の24時には確実に LH サージのピークの時間帯は終わっているわけです。
もしもそのことに気づかずに翌日の火曜日また朝の7時に排卵検査をすると今日もなんとなくまだだなという風に誤解をしてしまい実際の排卵のタイミングを把握することなく排卵を迎えてしまっているかもしれないからです。
これにより一周期スルーしてしまうのは非常にもったいないのでそろそろ入らんかなという風に思ったなら1日に3回、つまり朝と昼と夜と排卵チェッカーを使うことによって LH サージのピークを見逃さないで済むわけです。
今言ったそろそろ入らんかなというのはおりものの状態だったりとか体の張りだったりとか基礎体温表なんかから判断してもいいと思います。
多能法制卵巣症候群はLHに気をつけて
一点気をつけることとしては多嚢胞性卵巣症候群の場合 LH が高値を示すことがあったり、長期間にわたり分泌している場合があるので偽陽性となってしまい正確なタイミングが割り出すないこともありますので多嚢胞性卵巣症候群の場合は LH サージを指標とすることが難しい場合もあります。
多嚢胞性卵巣症候群のことに関しては別動画で詳しく解説していますので概要欄にリンクよりご覧ください。
卵胞細胞の大きさから予測する
次に病院のエコーによる卵胞細胞の大きさから排卵の時期を予測する方法ですが基本的には卵胞細胞が20 mm ~24 mm で排卵されると言われています。
ただこの卵胞細胞の大きくなる速度は均等ではないので急に大きくなる場合も、なかなか大きくならない場合もあります。
これはその人その人の個人差があるという意味でもありますし同じ A さんだとしてもその周期によって発育の速度が変わってきたりもします。なのでお医者さんにいついつが排卵だからこの日にタイミングとってねと言われても、ずれている場合もありますので注意が必要です。
排卵日を予測する際のポイント
なので複合的に基礎体温をつけたり、排卵チェッカーを使ったり、体の変化、おりものの状態だったり体の張り、病院に行ってる方であればエコーでの卵胞細胞の大きさ・・・
これらのことを複合して排卵日を予測してタイミングをとるということが非常に重要になってくるわけです。
繰り返しになりますが LH サージが始まって36時間以内に排卵されますから排卵チェッカーが少しでも陽性を示したならばもうタイミングをとっていて大丈夫です。
精子は体内で三日から5日生きていると言われていますから排卵チェッカーで陽性が出たその日からタイミングを取ってください。
このあたりのどのタイミングでタイミングを取るのが一番いいのかについては別動画にまとめてありますので概要欄のリンクより是非ご覧になってください。
さあこの排卵日の予測に関して、結構これだけ 色々なことをやって予測してくのって、けっこうストレスになりそうという風に思いましたか?
タイミングを気にせず取るのがベスト
そんな場合の方法としてこれは可能な方と可能じゃない方がいるとは思いますが一番ストレスなく行けるのは生理が終わったら1日おきにタイミングを取っていくという方法がお勧めです。
精子の寿命は3日~5日と言われていますから、月経が終わってから1日おきでタイミングを高温期になるまでとり続けていれば、いつ排卵しても精子が待機している状態を作れますので排卵日をシビアに考えなくても大丈夫となります。
繰り返しになりますがこの方法はできる夫婦とできない夫婦がいることも重々承知しています 。
なので参考として頭にとどめておいていただければと思います 。
後は大事なこととしてタイミング法で妊娠しやすい仲良しの具体的な方法が挙げられます。
これについては別の動画にまとめてありますのでそちらもあわせてご覧ください。
はい、本日は以上です。