鍼灸の後に眠くなるのはなぜ?よくある質問に鍼灸師が答えたよ
鍼灸の後に眠くなるのはなぜだろう?
これは普通のこと?
大丈夫なのかなぁ?
どうして眠くなるんだろう?
この疑問について解説します。
鍼灸の後に眠くなるのはなぜ
あなたは鍼の後に眠くなりますか?
施術中やその後に眠くなる理由について東洋医学的な理由と科学的な側面から説明していきます。
眠くなる東洋医学的な理由
まずは東洋医学的な側面から説明します。
鍼灸は鍼やお灸を用いてツボに刺激をしていきます。
このツボ、気の流れが体の表面で顕著になっている場所のことを言います。
そこで鍼やお灸をすることで身体全体のめぐりが良くなります。
何の巡りがよくなるのか?
これは気血のことを指します。
気血のめぐりがよくなると体は温まり筋肉は緩みます。
これは感情や気分も然りです。
心と体がほっこりとリラックスモードになっているので眠たくなります。
リラックスモードに切り替わることによって現れてくる感覚は人それぞれです。
なので眠たくなる人もいればお腹が減るという人もいます。
「とても気分がいい」という風に表現する人もいます。
トイレが近くなる人もいて、鍼灸の後は必ずお小水へ行くという方もいらっしゃいます。
また慢性的な便秘だった方が鍼灸に通うようになってからお通じが良くなったと言われる方もいらっしゃいます。
繰り返しになりますがこれらは気血が巡ることによって体が緩む方向に向かっている証拠になります。
科学的な側面から言うと
少々小難しい話になりますが分かりやすく噛み砕いて説明します。
鍼やお灸をすると皮膚表面や筋肉の中にある刺激を感知するセンサーを刺激します。
するとその刺激は中枢神経系へ伝達されます。
脳内では視床下部や大脳辺縁系、脳幹などが中心となりリラックスする脳内物質を放出すると考えられています。
このリラックスする脳内物質とはベータエンドルフィンのことです。
ベータエンドルフィンは体で作られるモルヒネと言われています。
鎮痛の効果はモルヒネの 数倍と言われています。
ウキウキ、ワクワクした高揚気分にしてくれます。
なので幸福感を高めてくれるという風にも言われています。
眠くなる東洋医学的な理由でも説明しましたがやはりリラックスした状態にしてくれるわけです。
もっと詳しく知りたい方は神奈川県立精神医療センターのホームページに詳しく書いてありますので参考にしてみてください。
眠くなっても大丈夫
結論から言うと眠くなっても問題ありません。
むしろ眠くなったならば寝た方が体にはいいです。
寝るということは最大の養生法です。
体の声に耳を傾けて是非たくさん寝てくださいね。
同じようにトイレに行きたくなれば言ってください。
お腹が減ったならばご飯を食べてください。
人間が文明を持つ前から内包している「自然性」を受け入れて実行してみてくださいね。
どうして眠くなるんだろう?
上記で説明したようにリラックスするから眠くなります。
すっごく怒っていたりめちゃくちゃ忙しい時に眠くなったりしませんよね。
人はリラックスして心と体が緩んでいる時に眠たくなります。
つまり鍼灸を受けると人はほっこりしちゃうわけです。
自律神経で言えば副交感神経が優位な状態です。
食事も同じですよね。
仕事が忙しくて交感神経が優位な状態の時、猛烈に忙しいとお腹が減っていることなんて忘れて仕事をしていますよね。
逆にお仕事がお休みで副交感神経が優位になっている時などはついつい色んなものをつまんで食べ過ぎちゃうことがありませんか?
副交感神経が優位になっているため食欲も旺盛になっているのです。
眠たくなるのも同じ理屈ですね。
まとめ
繰り返しになりますが鍼灸の後に眠くなっても全く問題ありません。
むしろそれは心と体がほっこり緩んでるんだと思ってください。
あなたには鍼灸があっていますから心配せず是非安心して施術を受けてくださいね。
この質問と合わせてよく聞かれるのが鍼灸の後の入浴についてです。
こちらの記事をご覧ください。
何か不安や質問があればお気軽にお問い合わせくださいね。
ではまた。